高知家のIT~Work from KOCHI~

2024.2.15

「ずっと高知にいたい」大好きな地元で好きを仕事に。(株式会社オートクチュール:岡﨑はるかさん)

高知県出身の岡﨑さん。「株式会社オートクチュール」に新卒で入社し、イラストレーターとして働かれています。今回は、そんな岡﨑おかざきさんに高知での働き方や暮らし方について伺いました。

■プロフィール
高知県いの町出身。高知市内の高校を卒業後、龍馬デザイン・ビューティ専門学校に進学し、グラフィックデザインやイラストなどを専攻。卒業後は、イラストレーターとして株式会社オートクチュールに入社。現在も、地元であるいの町に住みながら、高知市内のオフィスに勤務している。

■母の影響でクリエイティブな世界へ。地元就職への熱い思い。
―まず、イラストレーターになろうと思ったきっかけを教えていただけますか?
きっかけとしては、母の存在が大きいと思います。私の母は美術の先生をしていました。なので、家に画材や作品があって、絵を描くということが自然と生活の一部になっていたんです。小さい頃から絵ばかり描いていて、将来は絵に関する職に就きたいという思いを昔から抱いていました。

―なるほど、お母様の存在が!それで、龍馬デザイン・ビューティ専門学校に進学されたのですね?

はい。高知市内にある龍馬デザイン・ビューティ専門学校のグラフィックデザイン科に2年間通いました。もともと、卒業後はデザイン会社に就職することを考えていたのですが、県内のデザイン会社について情報収集したり、会社に直接問合せをしたりしているうちに、自分は本当にこの道に進みたいのかと迷いが出てくるようになったんです。それまで、デザインの道一本で進んできましたが、一度立ち止まることになりました。

龍馬デザイン・ビューティ専門学校では、2年間の本科を卒業後、さらに目指す分野を1年間集中的に学ぶことができる総合研究科というコースがあります。私は昔から絵を描くことが好きで、マンガについても興味があったので、本校のマンガ学科でさらに勉強することに決めました。これが、デザインからイラストへの転換期だったと思います。

 

―いろんな葛藤もありながら、好きを追求されてきたのですね。そこから、現在お勤めの「株式会社オートクチュール」はどのように見つけたのですか?

本当にタイミングよく、求人サイトで弊社を見つけました。実はそれまでがなかなか大変で…。というのも、当時、イラストやゲームに関する職に就きたいと考えていたのですが、県内でヒットしたのは3社程度。ゲームといってもいろいろな仕事があり、私はゲームのビジュアル部分に携わるイラストレーターを希望していたのですが、県内で募集していたのはデバッガーという、ゲームのバグをチェックする仕事でした。一度、エリアを四国全体に広げて探してみたのですが、やはり高知で働きたいという思いが強く、引き続き県内企業の情報収集を進めていたんです。そんな時、本当に運命的に弊社の求人が流れてきて、仕事の内容もまさに求めていたものだったので、その日のうちに応募しました。

 

―「高知で働きたい」というのは、具体的にどういう思いがあったのでしょう…?

やっぱり高知が大好きということに尽きますね。正直、高校を卒業する時も、同級生のほとんどは県外の大学に進学し、結果、そのまま県外で就職する子が多かったです。なかには、公務員としてUターンする子もいましたが、9割以上は県外に出たままだったと思います。学生の頃は、周りのいろんな方から逆に「県外には出ないの?」と聞かれることもあったのですが、やっぱり高知にいたいという思いは一切ぶれなかったです。

 

―岡﨑さんがそこまでの愛着を抱いている高知。どのような魅力があるのか教えていただけますか?

第一に「人柄」です。みんな温かく、周りの人のことをよく見ているなと思います。自分ひとりで解決できないことがあったとしても、必ず手を差し伸べてくれるんですよ。あとは環境的な過ごしやすさもそうですし、個人的に好きなところは「個性」です。私は旅行が好きで、友人や家族と県内外を問わずいろんなところを訪れているのですが、高知のカフェや雑貨屋さんは個性的なところが多いなと思います。お店のオーナーさんと話すうちに、何となくですが分かってきたことがあって。それは「自分がやりたいことを突き詰めて、物事に取り組んでいる人が多い」ということ。高知の人は何でも応援してくれるので(笑)何か自分のやりたいことを実現したい人、自分の信念を突き通したいと思っている人にとっては非常にやりやすい場所なんだと思います。それが、結果的に「個性」という形で現れているのではないかなと。これからもいろいろな場所を開拓して、もっと各地の個性に触れていきたいです。

高知にいながら都市部の仕事ができる!?「株式会社オートクチュール」とは?

―「株式会社オートクチュール」について、詳しく教えてください。

一言で言うと、広告とゲームの会社です。クリエイティブなことは何でもやるというポリシーを持っています!社内で、私はゲームの事業に携わっています。ゲームをつくるにしても、システム、イラストなど様々な工程があるのですが、全体の設計から制作までを全て一貫して行うことができる点が弊社の強みです。また、高知以外にも 東京、北海道、宮城、大阪、愛媛、シンガポール、ドイツなど、各地に拠点があるため、各地で人材を採用できる点も強みの一つだと思います。私が一番惹かれたのは、「高知にいながら都市部の仕事ができる」という点です。高知の会社だと、どうしても県内の仕事がメインになってくると思うのですが、弊社の場合は全国、さらに海外の事業に携わることができるという点で、大きな可能性を感じました。これが、入社を決めた一番の理由です。

 

―普段、岡﨑さんはどのような働き方をされているのですか?

基本的に、高知市内にあるオフィスに出勤しています。実は、昨年から出向という形で、自社オフィスにいながら、社外の仕事をしているんです。結構珍しいと思うのですが、拠点を変えずにそんなこともできる、柔軟で新しい会社だなと思います。また、各拠点にいる社員とは、定期的にリモートのミーティングをしてコミュニケーションをとっています。弊社の社長も、全国のオフィスを転々としているので、高知オフィスに来た際は直接話すこともできて、風通しの良い会社だなと思いますね。

休日はリフレッシュしながら、しっかりインプットも。

―岡﨑さん的、高知の楽しみ方を教えてください!

私の場合、休日は友人や母と一緒にドライブで遠出して、いろんな地域のカフェ巡りをすることが多いです。また、映画鑑賞も好きでよく観に行ったり、博物館や美術館に行ったりしています。ひとつご紹介すると、私の地元であるいの町には「紙の博物館」という博物館があります。そこでは、土佐和紙のワークショップや展示会を開催しているので、定期的に足を運んでアートに触れることで、インプットする時間をつくるようにしています。あとは、私は日本酒がすごく好きなので、休日の夜は飲みに行くことも多いです!

―高知ライフを存分に楽しんでいますね!ご家族も、岡﨑さんが地元にいてくれて安心されているのではないですか…?

むしろ、私の方が安心しています。近所に曾祖母も住んでいるので、いつでも家族に会いに行けることが嬉しいです!

 

―今の充実度を10点満点で表すとどのくらいですか?

う〜ん、充実度は7点です…!もちろん、仕事もプライベートも楽しめていますが、私にはまだまだやりたいことがあるんです。それは、昔から興味を持っている地域おこしに関すること。現在は、アニメやゲームのコンテンツと地域を絡めて、何か地域を元気にする活動ができないかと構想を膨らませています。ゆくゆくは社内のメンバーも巻き込んでイベントを開催するなど、何かしらの形で地元に還元したいと思っているので、この目標を達成するためのやる気と期待も込めて、現時点では7点にしておきます!

 

これからの世代のために今自分ができることを。

―高知でのクリエイティブな仕事について、岡﨑さんはどのように考えていますか?

今後、弊社のように、高知にいながら都市部の仕事ができる会社が増えることが一番ではあるのですが、今できることとして、こういう働き方があるということを県内に周知していくことが必要だと思っています。実際に、学生の頃の私がそうだったのですが、会社にしてもイラストレーターという職種にしても、まず存在を知らない、そしてなり方がわからないという学生が、県内には多いのではないかなと思います。なので、まずはそこを示していきたいです。例えば、学校教育のなかで体験学習を開催することもできると思っています。田舎は特に、クリエイティブなものに触れる機会が少ないと思うので、まずは接点をつくることで何かしらのきっかけをつくりたいです。そして、個人の興味関心にはどうしても差が生まれてしまうので、そのなかでも興味を持ってくれる子を繋いでいくことが重要だと思っています。社内でも、「学校教育×クリエイティブ」についてはブレストしていて、これを実践することが私のもうひとつの目標です。

 

―明確な目標を持たれていてすごいです!最後に、岡﨑さんと同世代の方や就職活動中の学生などへ向けて、アドバイスをお願いします!

クリエイティブな業界では特に言えることですが、「自分から門をたたく姿勢」が大事だと思います。業界について教えてほしい、会社の話を聞きたい、あるいはこれから専門的なことを勉強したい、そんな時は思い切って踏み込んでみると、道が拓けやすくなると思います。

また、県外の方からすると、そもそも高知にクリエイティブな会社があるのか、高知ってどんなところなんだろうと疑問に思うことが多いと思います。そんな方は、一度高知に泊りがけで来てほしいです。絶対虜になると思います(笑)高知も東西で町の雰囲気も人も全然違うので、そこを味わったうえで自分に合う場所を見つけてほしいなと思いますね。

さらに、高知は何か新しいことを始めるにはうってつけの場所だと思っています。人と人が繋がりやすく、みんな助けてくれるので、若い世代でも挑戦しやすいです!是非高知へ来て、どんどんモデルケースを作っていってほしいですね。若い力で高知を盛り上げていきましょう!私も頑張ります!

 

 

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